法人化するのに必要な手続きとは?

フリーランスエンジニアに転身するのは、それほど難しくはありません。市区町村や税務署に書類を提出するぐらいです。一方で、法人化する際にはさまざまな手続きが伴います。法人化のためにまずやらなければならないのが、会社の形態や商号などの基本事項を決めることです。会社の事業目的、役員構成、資本金、本店の住所なども併せて決めましょう。

基本事項が決まったら、それをもとに定款を作ります。定款には、記載が必須の絶対的記載事項と、そうでない任意的記載事項があるので、前者に漏れがないように注意してください。定款ができたら、それを持って公証役場に行き、公証人に定款の認証を受けてください。それから、発起人の個人口座に資本金を入金します。

ここまでできたら、あとは法務局での会社設立登記です。先ほどの定款や会社代表者の印鑑証明書を添えて、登記申請書を提出します。なお、法務局での登記は郵送でも可能です。ただし、司法書士でもない一般の人が登記申請するなら、法務局まで書類を持参して提出する方がよいでしょう。もし書類に不備があるようなことがあると、受付してもらえないため希望日に会社を設立することができなくなるからです。

書類に問題がなければ、法務局で審査を行います。審査期間として1週間以上はかかるものと見ておいた方がよいでしょう。審査が完了し、問題なければ登記事項証明書(登記簿謄本)を取得できるようになります。また、法人としての印鑑証明書も交付してもらえます。どちらの書類も全国の法務局で交付可能です。